一般化したカクテル
さて、ドイツのボーレに似たカクテルが大昔に生まれたわけですが、実はインド人の発案で、それがインドに在住している東インド会社のイギリス人に大変好まれ、やがては本国イギリスにも伝わって、一般家庭にも普及したようです。ちなみに、東インド会社のイギリス人が考案したという説もあります。
当初のベースの酒が次第にワインやラムなどに変っていき、更にレモン、ライム、その他スパイスなども加えてどんどんアレンジされ、いよいよパーティーでも供されるようになっていきました。ただし、発祥のインドよりもかなりイギリスは寒いので、温めたホット・パンチの方が主流となったようです。
そして、時代は進んでゆき、現代になるわけですが、80年代にはヘルシー、ダイエットといった風潮が広まり、そこと結びついた、ソーダやジュース割のカクテルも流行して、いわゆるライト化も顕著になりました。これは世界的な傾向でした。
更に90年代になると、今度はいろいろな果実の活用で、新しいタイプのフルーツ・リキュールが生まれたので、フレッシュフルーツを使ったレシピが世界的に流行していったのです。最近では、フレッシュでフルーティーな味わいも引き続き人気ですが、従来のスタンダード・カクテルもしっかり人気を保っており、いろいろ多彩な風味を楽しめる環境だと言えます。